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掌編・短編小説

[2分で読める] イヤーワーム [掌編小説]

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 暗い部屋の中、俺は眠りにつけずにいた。
 
 延々と頭の中で流れている音楽。いつもなら曲が一周したらすぐに鳴り止むのに。別のことを考えようにも、うまく集中できない。とうとう俺の頭はイカれちまったのか?
 
 ……だめだ。耐えらんねえ。どうにかして止めねえと、気が休まらない。

 意味はないと知りつつ、耳をふさいでみる。すると、ふと、何か細長いものが耳から飛び出ていることに気づく。なんだこれ。つまんで引っ張ってみると、それはスルスル伸びてくる。

 急に寒気がした。そういや、同じ曲が頭の中で延々と流れ続ける現象、確か「イヤーワーム」っていうんだったか。

 「耳の虫」……。

 ははは……。まさかとは思うが、今まさにつまんでいる長い糸状のコレがそうだなんて……。さすがに、ありえないよな。

 手の動きは止まらない。恐怖を感じつつも、ソレはスルスルと俺の耳から引っ張り出される。

 そしてついに、長かったソレは俺の耳から抜け落ちた。

 ……なんだ、ただの糸じゃないか。良かった、俺の頭に「耳の虫」なんていなかったんだ……。

 ふと気がつけば、頭の中の音楽は止まっていた。

 何かとても大切なものを失った気がした。それでも俺は、平穏が訪れたことに安堵しつつ眠りについた。



「ママー、これもう壊れちゃってるよー。ほら見て、全然音しない」

「あら、頭から綿が飛び出てるじゃない。さっきあなたが踏んだせいね」

「違うよ、最初からだよ」

「どっちにしろ、これはもうだめね。昨夜はずうっと鳴ってたし。……後で捨てておくわ」

 『森のくまさん』はもう鳴らない。



――――
リハビリ作品。
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