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倉庫(掌編・短編小説)

[3分で読める] 女子「ちょっと、男子!」 [掌編小説]

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「あいつ、お前に気があるんじゃね」

 いつか誰かに言われるんじゃないかと思っていた。

「ないよ、ないない。うるさいだけだよ」

 俺は右手をぶらんと左右に振り、友人の言葉を否定した。

 だけど、俺が彼の言葉を予期していたのはなんでだろう。

 俺自身が彼女のことを気にしているから……?

 いやいや、そんなことはない。断じて。

 だが、しかし。

 彼女から普通の女子とは違う、何か異質なものを感じているのは確かだ。



「なあ、柿坂さん、なんで俺にだけ突っかかってくんの」

「大阪くんが、ルールを守ろうとしないからです」

 柿坂は両手を腰に当てて、俺を上目遣いで睨みつけてくる。柿坂は背が小さいので自然と俺が見下す形になってしまっているが、この身長差でも威圧感は圧倒的に柿坂のほうが上だ。

「でも、他にもルール守ってないやついるじゃん」

 この反論は悪手であることは承知しつつ、それでもぶつけてみる。

「はあ」

 案の定の反応が返ってきた。大袈裟なため息をつくと、再びキッと目線をこちらに向ける。

「他の人が守らないことと、大阪くんが守らないことに関係はありません。私は、大阪くんがルールを守っていないのを発見したから注意しているのです」

「ふーん、じゃあ、他の奴らにも言うんだな」

「私が見つけたときは、言います」

 背を反らしながら、うーむと考える。

「それでも俺ばかりがガミガミ言われるってことは、」

 友人の言葉が頭をよぎった。

「俺ばっかり見てたってこと?」

「そんなわけないじゃないですか。気持ち悪いです。自意識過剰です」

 一蹴された。



 掃除時間。

 教室当番の俺は、立てた箒に顎を乗せて、他の奴ら(もちろん、男子だ)が掃除そっちのけでバッティング練習に励んでいるのをぼんやりと眺めていた。丸めた雑巾が飛び交っている。

 俺は、柿坂が言うほどルールを守らない生徒ではない。もし仮に、クラスの男子を品行方正順に並べるとするならば、まあ、半分よりも後ろにはなるだろうが、それでもワースト5には入らない自信がある。胸を張れることではないのだけれど。

「そろそろ、机運ぼうぜー。時間なくなっちまう」

 誰も聞きやしない。まあ、いつものことだ。女子が別の掃除場所から帰ってくるまで、この状態は続くのだろう。

 と、柿坂がドアの外側から教室内を眺めているのがチラと見えた。男子がサボっていないか、偵察にやってきのだろう。

 ご覧の通りですよ、柿坂さん。さあ、ガツンとこの阿呆な男子たちに言ってやってくだせえ。

 柿坂さんが息を吸い込んで、声を発した。



「大阪くん、ちゃんと掃除してください!」



 なんで俺やねん! いや、俺もサボってるけどさあ。

 しかし、気付くと、なぜか教室内の他の男子たちはせっせと掃除を(しているフリを)していたのだ。

「柿坂怖え」

「大阪、サボるなよ」

「まーた、大阪か。おい、サボリ魔!」

 ニヤついている男子どもが次々に言う。お前らに言われたかねえよ!

 ていうか、なに、俺だけハメられたみたいな、この感じ。柿坂には相変わらず睨まれてるし。

 これはアレか? 単に俺の要領が悪いだけなのか?



 釈然としない思いを抱えながら俺が机を運び始めとき、すでに柿坂はいなくなっていた。
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