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[長編] 魔法少女は誰かを愛しちゃダメなんですか

Ep. 02 メイノート:ジンの日記編

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 オレの名前はジンだ。

 これはオレ、ジンの日記である。

 勝手にこの日記を読んだ奴は呪われるからな!



 4月××日



 緊張の入学初日。周りを見渡しても、オレほどガチガチの奴はいない。オレが緊張しいだからか。

 中学までの友達はいない。ここで新たに友達を作らなければならない。思わず体に力が入ってしまう。

 ここは教室である。入学式までに少しの空き時間があった。

 ふと気づくと、なぜか皆仲よさそうに隣の席の人と話している。

「へえ、〜〜中からなんだ」

「これからよろしく」

「入学式とかだるいよね〜」

 え、もう打ち解けちゃってるの? 友達作っちゃってるの?

 これは、もしや出遅れた? オレの高校生活、こんなにも早くぼっち確定してしまうのか?

 焦ったオレは、辺りを見渡した。すると、1人の女子学生が目に入った。誰とも会話せず、机の上を見つめている。

 すると、その女子の隣の娘が、女子に何かを話しかけた。

 しかし、女子は一度、隣の娘のほうを向くと、ゆるゆると首を振って、また視線を下に戻した。

 もしや……、オレは思った。彼女は、いわゆるコミュ障か?

 これが、オレがメイさんに抱いた最初の印象だった。



 4月○○日



 きっと同じ中学だったのだろう。時間があればメイさんにまとわりついているあのミミっていう娘。ちょくちょく何かを話しかけている様子だが、メイさんの反応は薄い。ミミはそれでも飽きずに休み時間になると、メイさんの元へやってきては話しかけている。

 その様子を端から見ていると嫌われているようにしか見えないのだが、ミミが強い拒絶を受けているわけでもなさそうだ。あれで、実は仲がいいのかもしれない。

 メイさんには、他に友達と呼べる生徒は見当たらなかった。ミミがいないときには、椅子に座りぼうっとしているか、机に突っ伏して寝ていることが多い。



 ちなみに、オレにも友達(名前はここに書かないが)ができた。結構親しくしてくれている。ノートの貸し借りとか、宿題の見せ合いなんかもできる仲だ。ぼっち生活を覚悟していたオレにとっては、まさに救いの女神のような存在だった。



 まあ、オレのことは置いておいて(オレの日記なのに!)。

 あのミミって娘がいる限り、オレとメイさんの間に接点は生じにくいな……。



 4月△△日



 メイさん、寝不足なのだろうか。授業中、うつらうつらしている。

 部活に入っているわけでもなさそうだし、放課後、何か別の習い事とか用事とか、あるいは塾とか、あるのかな。もしかしたら、家庭の事情ってやつかもしれない。

 何かオレに手伝えることはないだろうか。



 ちなみにミミは爆睡していた。先生に怒られてやんの。ざまあ(笑)



 5月☆☆日



 授業中、メイさんはこっくりこっくり船を漕いでる。

 かわいい。

 夜寝てないのかな。少し心配になる。



 実は今日、少しだけ、耳寄りな情報を手に入れた。といっても、ミミとメイさんの会話を盗み聞きしてしまっただけなのだけれど(メイさん、ごめん!)。

 今日の放課後、メイさんは「師匠」に会いに行くらしい。

 師匠? 師匠って誰だ? メイさんはやっぱり習い事しているのかな。



 ……よし、いい機会だ。後をつけてみよう。



 放課後になった。メイさんは1人で学校を出て行く。オレはそのあとをコッソリとつけていった。

 ん? もしかして、オレ、ストーカーじゃね? 怪しいことこの上ない。

 ……でも、知りたい!!

 おっと、バスに乗ったぞ。オレも慌ててバスに乗車した。気づかれないだろうか。帽子を深く被る。制服だから見つかるとまずい。

 どこまで行くのだろう、と思っていると、あるバス停でメイさんは押しボタンを押した。

 バスが到着する。

 ん? 普通の住宅街だぞ。ここに道場か何かあるのか? メイさんの家の方向とは違うはずだし、やっぱり「師匠」ってのはここにいるのか?

 メイさんは、周りと比べても確かな違いがわからないような普通の家に入っていった。



 どうしよう……。ここで待つか? 家の様子を外から探ってみるも、塀に阻まれ、窓は閉められ、何も見えない。

 結局、オレは何かが起こるのを待った。

 待つこと30分。

 その間、オレは家の周囲をうろちょろしていた。

 と、突然、ドアが開いた。メイさんだ!

 見られた! どうする!? このまま歩き去るしかないか。オレは平然を装い、そのまま歩き始めた。

「すみません」

 メイさんの声! もしかして、オレに!?

「は、はい」

 オレの声はうわずっていただろうか。硬直した体をなんとか動かし、ゆっくりと振り返る。

 オレだってこと、バレてしまったか!?



「これ、落とされましたか」

 Oh, my God! (←テンションがおかしくなっていた)

 メイさんがドアから出てきたとき、慌てて携帯を手放してしまっていたのだ!

「わ、わたしの、です」

 震える手で、携帯を受け取った。

「あ、ありがとうございます」

 礼を述べ、お辞儀をして顔を上げると、メイさんはもうこちらを向いていなかった。バス停のほうにスタスタと歩き始めていた。



 オレの正体はばれてなさそうだ。よかった。

 メイさんが乗ったバスにはさすがに乗れなかったので、一本遅らせて、バスで帰った。



 ああ、メイさん、普段無表情で何を考えているのかよくわからないけど、優しいんだなあ。ジーンときた。

 決めた!

 オレは、今後、メイさんが困っていることがあれば、必ずメイさんを助ける!

 そう胸に誓ったところで、今日の日記を書き終える。
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