[長編] 魔法少女は誰かを愛しちゃダメなんですか

第7話 異文化交流

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「アイ、???について何か話してたことなかったっけ?」

「あー、本当にちょっとしたことなんだけどね」

 シズとアイの会話を聞きながら、ミミは頼んだパスタを頬張っていた。

「確証もないし」

「今はとにかく小さな情報でもいいから集めておきたいの」

「うん、わかった。話すよ」

 アイがジュースを飲む。メイとミミのほうを向いて話し始める。

「ある噂を耳にしたことがあるんです。それは、???には取り巻きがいるっていう話でした。なんかいつも黒っぽい格好をしているそうです。何をしているのかはわかりません」

 メイが頷く。

「続けて」

「はい。それで、私、実はその黒っぽい集団を見かけたことがあるんです。さびれた通りがこの街の西の方にあるんですけど、そこを歩いていると、何か物音がした気がして、それで路地裏の方に足を運んでみました。そこで、ちらっとだけ、黒っぽい衣装に身を包んだ3人くらいの人を見かけました」

「あれっ?」

 シズが声を上げた。

「どうしたの、シズ」

 パスタを平らげてしまったミミが尋ねる。

「いえ、私も確か、木曜日にそのカブラギ通りを歩いていたので。そこから記憶が曖昧なんですけど」

 首を傾げながらシズが応えた。

「それって、もしかして操られる前のこと?」

「多分。そうなんだと思います。なんだかぼんやりしていてはっきりとは思い出せませんが」

「すると、そのカブなんとかっていう通りに、何か???につながるヒントがあるってことになるのかな」

「うん、ミミの言う通りかもしれない」

 メイがまとめる。

「今のところ、他に手がかりはないし、一度そこへ行ってみてもいいんじゃないかな」

「そうだね。そうしよう」

「ですね」

「はい」

 ミミ、アイ、シズも同意した。



 午後2時半。

 一行はカブラギ通りを目指して歩いていた。今歩いている通りは、まだ駅や街の中心に近く、大きく広い通りだった。

「それにしても、人少ないね。東よりもずっと少ない。歩いている人とかほとんど見かけないし……。せっかくの日曜日なのにな、なんでだろ」

 ミミの疑問にシズが答える。

「多分、東よりも西のほうが、魔物の出現率が高いからだと思います。確か、ミミさんのお話によれば、東では魔物は基本的に夜にしか出現しないんでしたよね」

「そうそう」

「でも、こちらは朝でも昼でも、時間に関係なく魔物が出るんです」

「え、そうなんだ。じゃあ、魔法少女も大変だね」

「はい。ですが、おそらく東よりもこちらの方が魔法少女の絶対数も多いです。ですので、なんとかカバーできている状態です」

「へえー、知らなかった」

「ただ、それでも魔物を恐れてこの街から出て行ってしまった人たちも多くいて、それで今はかなり人口が減っているみたいです」

「そうか、じゃあ、東は結構みんな余裕があるってことなのかな。出て行く人も聞いたことないし、そもそも魔物や魔法少女もあまり認知されていないみたいだし」

「そうかもしれない」

 メイが話に入ってくる。

「東だと、魔物の出現が夜だから、魔法少女の出動も夜になる。そうすると、目撃者もほとんどいないし、何よりほとんどの場合、魔物が町や人に被害を出す前に魔法少女が駆けつけて対処するから、問題にならないんだと思う」

「やっぱり結構、西と東で違いがあるんですね」

 言いながら、アイが頷いていた。



 問題のカブラギ通りにたどり着いた。

 元は商店街だったのだろうか、さびれた、とアイが言っていたように、今はシャッター通りと化していた。

「クッキー、おいで」

 メイがクッキーを呼び出した。

「これからこの辺りを探ってみる。何か魔力を探知したら教えて」

「了解だよ!」

 クッキーが元気よく応える。

「西と東で違うといえば、東の魔法少女は、みんな使い魔を呼び出せるんですか?」

 アイがメイに尋ねた。

「みんな、というわけではないけれど、使い魔を利用している人は多いと思う」

「私も持ってるよ、ピンキーっていうの」

 ミミが割って入る。

「それ、見てみたいです!」

 アイが目を輝かせながら言う。

「ああ、残念だけど、さっきの勝負で魔力切れになっちゃったからね……。今は呼び出せないんだ。1日休めば、なんとかなると思う」

「あ、呼び出すのにも魔力を使うんですね」

「そうだよ、って、あれ、西では使い魔呼び出したりしないんだ?」

「はい。使い魔というものの存在は知っていましたが、実際に見たのは今日のクッキーが初めてです」

「へえ、こんなところにも違いが。カルチャーショックだね」



「ところでさ、2人はなんでこのへんうろついてたの?お店も閉まっちゃってるし、何かあるようには見えないんだけど」

 シズとアイが顔を見合わせて、小さく笑った。

「それはですね……、」

 アイが答えようとすると、クッキーに反応があった。

「魔力反応!一体。結構大きいめ」

「どこ」

 すばやくメイが問う。

「そこの路地に入ったあたりだよ」

 クッキーが光で指し示したあたりに、確かに脇道がある。

 脇道へ向かい、メイとアイが前を行き、ミミとシズがその後をつけた。
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