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[長編] 魔法少女は誰かを愛しちゃダメなんですか

Ep. 01 ミミノート:タケルは見た編

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 タケルは朝に強い。目覚めはいつもバッチリだ。

 それに引き換え、ミミは朝に弱い。いつも寝ぼけ眼をこすりながら食卓につく。

「タケル、ミミを起こしてきて」

 おや、まだ今日は起きていないのか。まったく、だらしのない姉だ。



 階段を上がり、自分の部屋に寄った後、ミミの部屋へ飛んでいく。ノックをする。2度、3度。

 返事はない。仕方ないなあ。

「入るよ」

 ベッドの上でミミがすやすや寝ている。幸せそうな寝顔だ。タケルは持ってきていたメガホンを取り出した。

「ねーちゃん!朝だ起きろ!」

「うわっわっ」

 ミミが飛び起きる。やはりこの手段に限る。

「なになに!……って」

 やっと目が覚めたか。タケルを睨む目が怖い。

「起きた?」

「起こし方が乱暴すぎ。ていうか、勝手に部屋に入るなって何回も言ってるでしょ。ほんとにもうバカなんだから」

 だってこうしないと起きないし、ノックもちゃんとしたし。タケルが反論しようとすると、ミミは何かを思い出したかのように携帯を確認していた。

「ふう。連絡なし、か」

「なに?カレシから?」

「あいにく彼氏はいませんよーだ」

 高校生のくせに彼氏もいないとかヤバいんじゃないの?とは思ったものの口にはせず、

「朝飯できてるってさ」

 タケルは部屋を出、階段を降りて行った。



 今日は平日なので、タケルもミミも学校だ。

「ふああ。行ってきまふ」

「ねーちゃん……。外でもそんな風にあくびするの?」

「はあ?何よ、うっさいなあ」

 我が姉ながら幻滅してしまう。これでも、タケルの家によく遊びに来る友人たちには人気があるのだから解せない。

「行ってきます」

 タケルは徒歩で、ミミは自転車で別々の方面にある学校へと向かった。

 …………
 ……

 タケルは部活を終え、帰宅した。

「たーいまー」

 高校生で遅くまで授業があるとはいえ、帰宅部のミミはすでに家に帰ってきていた。

 2階に上がり、自分の部屋に入ろうとすると、ミミの部屋から何やらぼそぼそとつぶやくような声が聞こえた。

 電話かな?

 タケルはそう思ったが、何を話しているのか聞き取れない。何か発音が日本語っぽくないような気もする。まあ、どうでもいっか。

 制服から部屋着に着替え、飯はまだかと母親に催促に行こうと階段を降りかけたそのとき、何かがはじけるような音がミミの部屋から聞こえた。

「ねーちゃん?何やってんの?」

 返事はない。まあ、どうでもいっか。



 飯を食って風呂から上がり、さあ宿題宿題と意気込んでいると、ふと、気になることを思い出した。姉の部屋のドアを叩く。

「ねーちゃんねーちゃん」

 おかしいな、姉は部屋にいるはずだ。先に風呂入ってたから、もう寝てしまったのかな。

 怒られるのを覚悟の上で、ドアをこっそり、少しだけ開いて覗いてみた。

「え、何やってんの」

 ミミは、部屋の真ん中、床の上で座禅を組んでいた。体はドアの方を向いている。おへその前あたりで両手を掌を上にして重ねており、両親指をくっつけている。じっとしたまま動く気配がない。

 かなり集中しているようだ。タケルの声は届いてないらしい。このまま姉の座禅が終わるまで待ってもいいのだが、あいにくこっちは宿題で忙しいのだ。時間は無駄にはできない。

「ねーちゃん、あのさ……」

 思い切って言ってしまう。

「メイさんのことなんだけど……」



 ビクッとミミの体が反応した。タケルに気づき、なぜか動揺した面持ちで尋ねる。

「タケル、いつからそこに……?」

「いや、さっきからだけど」

「ていうか、また勝手にドア開けて!」

「だって返事なかったし。そんなことより、ねーちゃん何してたの」

「なんだっていいでしょ。精神統一よ、精神統一」

 何だってただの女子高生である姉がそんなことをしているのだ。武道系の部活でもやっているなら話はわかるが……。

「で、何か用?」

「あ、そうだった。メイさんってさ、今度いつウチに来るの?」

 またもや姉が動揺しかけたが、今度は身を落ち着かせることに成功したようだ。

「……なんで、タケルがそんなこと聞くの」

「いや、ちょっと、気になって」

 歯切れが悪くなってしまう。実のところ、ちょっと気になって、どころじゃないのだ。

「はあ。今度メイがウチに来るときは知らせるから。さっさと部屋から出て行きなさい」

「わかったよ……」

 部屋を出て、ドアを閉める。

「もう勝手に開けるなよ!」

「はーい」

 小声で、返事があればね、と付け加えた。



 なんで姉は、メイさんのようにはならなかったのだろう。

 宿題を終えたタケルはベッドに入った。タケルは夜更かししない健全な(?)中学生なのだ。

 いや、メイさんが姉だったら問題だな、それはそれで。

 いやいや、でもメイさんが姉って悪くないぞ。むしろ、いい。すごくいいじゃないか。

 あー、でもやっぱり。姉だとまずいよなあ。いやナニが、とは言わないけどさ。

 しようもないことをつらつら考えているうちに、やがて眠りに落ちたのだった。
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