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【  2017年06月  】 

[20分で読める] 怪盗、本屋さんに現る [短編小説]

掌編・短編小説

2017.06.29 (Thu)

1.侵入 むせかえるような緑、肌にまとわりつく湿気の中を、浪坂は走っていた。光は枝葉に遮られ、あたりは暗い。おまけに霧らしきものまで出てきている。視界は最悪。突然目の前に広葉樹が現れ、行く手を阻む。ゴツゴツした幹に手をついて回避するとともに、浪坂は再び走り出す。 方角だけはわかっている。目印があるとも聞いている。このまま行けば目的地にはたどり着けるはずだ。 いくつかの樹を身をよじって避けながら、浪...

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[中編] 禁忌の呪文、魂の行方( 10 of 13 )

[中編] 禁忌の呪文、魂の行方

2017.06.27 (Tue)

 右隣に人の気配がした。 目を閉じていてもわかる。呼吸、衣擦れの音。たまにこちらの顔を覗き込んだ時は、瞼を通して光が遮られるのがわかった。その人の発する熱のためか、わずかに温度も高い気がする。それから、鼻の奥を突くような薬品の匂い。 胸を打つ音がする。定期的にリズムを刻むように、力強く脈打っている。懐かしいような少し怖いようなそんな気持ちになる。心臓の音が気になって眠れないことがあったっけ。 右手...

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三題噺のテーマ大募集!

エッセイ(雑記)

2017.06.26 (Mon)

「小説家になろう」でも告知をしているので、こちらにも記しておきます! どうも、貞治参です。 最近三題噺を書くことにハマっております。 いつもはWeb上の三題噺メーカーとかジェネレーターとかいうものを使ってテーマを決めているのですが、今回は皆さまから三題噺のテーマを募集したいと考えました。 ルールは以下の通り。「三つのテーマ(名詞形)を提案してください。この記事のコメント欄に書いていただければありがた...

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[中編] 禁忌の呪文、魂の行方( 9 of 13 )

[中編] 禁忌の呪文、魂の行方

2017.06.25 (Sun)

「まず自己紹介と行こうか。俺はグルーム・プレイヤ。魔法使いだ。ただ、俺は東の国プリスタの者じゃない。西の国ガザールでちょっとした役どころについている」 ヒコサは瞬時にプレイヤの言葉に反応した。「待て。それはおかしい。西の国では魔法が禁じられていたはずだ。そんなところに魔法使いがいるわけがない」「表向きはな。だが、お前らだって知ってると思うが、俺のところの国と東の国は、目下のところ敵対中だ。今は政治...

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Ep. 04 アイノート:リンとの会話編

[長編] 魔法少女は誰かを愛しちゃダメなんですか

2017.06.24 (Sat)

リンは、教室のドアから入ってくるアイの姿を認め、手を挙げた。「おはよー、アイ」「おーっす、リン」 アイも同じように手を挙げる。そのまま、自分の机をスルーして、リンの机にやってくる。「昨日もお疲れ様〜」 リンが話し出す。「お、もう知ってるんだ」「ふふん。私、アイのことなら何でも知ってるよー」「お、おう。何か怖いな」「ちょっと引かないでよ」 昨日、アイが魔法少女として魔物の退治を行ったのだった。リンの...

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[中編] 禁忌の呪文、魂の行方( 8 of 13 )

[中編] 禁忌の呪文、魂の行方

2017.06.21 (Wed)

 人間とはなんだろう……。人間であるための条件っていったいなんなんだ? ネロウは考えずにはいられない。 朝日が窓から差し込んでいる。ヒコサの部屋でパレットともに夜を明かした。パレットの今後についても話し合った。真剣に検討したつもりだ。だが、それでも……。「なあ、ホントにそれでいいのか?」 ネロウは何度目かの問いをヒコサにぶつける。石のように動かなくなったパレットの状態を看ていたヒコサは、下に隈のできた...

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ミント栽培記録②

エッセイ(雑記)

2017.06.20 (Tue)

 6月20日はペパーミントの日らしいです(参考)。 ということで最近の栽培状況をば。 結構育ってるやつもあれば、枯れてしまった芽もあり、なかなか一筋縄ではいかんですな。 ちなみに、ミント特有の匂いはまだ全くしません。なんででしょう?いくつかは順調っぽいけど……。 pic.twitter.com/OySTKY1HHb— 高木隊射手(貞治参) (@takagisol) 2017年6月13日今日はペパーミントの日らしいのでパシャリ。 pic.twitter.com/bl...

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[中編] 禁忌の呪文、魂の行方( 7 of 13 )

[中編] 禁忌の呪文、魂の行方

2017.06.18 (Sun)

 ネロウがヒコサから事の次第を全て聞き終えたとき、遥か地平から太陽がゆっくりと昇ってくるのが見えた。こんな時間に起きていることは滅多にないため、日の出を眺めるのはネロウにとっては珍しいことであった。しかし、今はその赤く美しい日の光もただただ目障りなだけだった。 悔やんでも悔やみきれない。 あのときああしていれば、などという仮定の話が次々と浮かんでは消える。そもそも自分が野放しになっているこの事態が...

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[10分で読める] 謎のベトナム料理店 [短編小説]

掌編・短編小説

2017.06.15 (Thu)

 夏の日差しを避けるため、ビルの隙間にできた影を縫うようにして歩く。自分の影がはみ出るたびに不快な気分を味わいながら、ふらふらとあてもなく街中を彷徨った。 視線を下に向け、ため息を吐く。首から垂れた社員証入りのネームプレートがねじくれて白い面を見せている。 ああ、コレはずすの忘れとったわ。――まあ、どうでもええか。 ハンカチを取り出して額の汗を拭う。 陰気くさいあの会社からはよ離れんと。こっちまで気...

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[中編] 禁忌の呪文、魂の行方( 6 of 13 )

[中編] 禁忌の呪文、魂の行方

2017.06.13 (Tue)

 その後、数日かけて例の石板を壊そうとネロウ、ヒコサ、パレットは試みた。しかし、結果から言うと、石板を壊すことはできなかった。大ぶりのハンマーで思い切り叩いたり、高いところから落としたりしてみても、びくともしないのである。せめて文字が刻まれている部分だけを削り取ろうとも考えてみたが、その案も異常な硬度を誇る石板の前にあえなく失敗に終わった。 ならば、ということで、ネロウたちはその石板をもとの位置に...

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